「FIVBビーチバレーボールワールドツアー2019 4-star東京大会」の3日目が7月26日(金)、潮風公園(東京都品川区)で行われた。
通常、ワールドツアー4-star大会のプール戦で1チームが行う試合数は2試合だが、この東京大会は東京2020オリンピックのビーチバレーボール競技テストイベントとして開催されていることから、オリンピックと同じく1チーム3試合を戦う方式を採っている。
今日は男子、女子ともに各チームがプール戦3試合目を戦ったのち、男女ラッキールーザーマッチ、男子の決勝トーナメント1回戦が行われた。
男子はこの日も西村晃一(東京ヴェルディWINDS)/柴田大助(東京ヴェルディWINDS)組の試合でスタート。その後、石島雄介(トヨタ自動車)/白鳥勝浩(トヨタ自動車)組、長谷川徳海(愛媛県競技力向上対策本部)/髙橋巧(ANAセールス)組が格上のチームに挑んだが、3チームとも敗戦。プール戦を突破できず19位タイに終わった。
女子は、溝江明香(トヨタ自動車)/橋本涼加(トヨタ自動車)組、鈴木千代(クロス・ヘッド)/坂口由里香(オーイング)組、西堀健実(トヨタ自動車)/草野歩(パソナ)組、石井美樹(荒井商事/湘南ベルマーレ)/村上めぐみ(オーイング)組の4チームが登場。なんとか突破口を開きたかったが、次々に世界の高い壁に阻まれ、決勝トーナメント進出はならなかった。
プール戦が終了し、引き続き負けたら敗退のトーナメント戦がスタートした。ナイターで行われた男子のRound of 16では、FIVB世界ランキング1位のモール/ソロム組(ノルウェー)、アメリカのルセナ/ダウハウザー組らが準々決勝へ進出した。大会4日目の27日(土)は、女子のRound of 16、準々決勝、準決勝、男子の準々決勝、準決勝が行われる。第1試合は9:00開始で、前売り券は8:30より会場内のチケット売り場にて販売を開始する。
ワールドツアー4-star大会には、過去のオリンピックで表彰台に上がった経験のある選手、国際バレーボール連盟(FIVB)主催大会で最も権威が高い世界選手権で優勝したチームなど、名実ともに世界トップクラスの選手やチームがそろい踏みすることから、東京2020オリンピックに引けを取らないほど競技レベルが高いとされている。日本で開催される4-star大会の動向を、優勝チーム決定の瞬間までしっかりと見届けたいところだ。
最終日の決勝戦、3位決定戦に挑むチームが決定する男子準決勝(16:30開始予定)の2試合と、女子準決勝(19:00開始予定)の2試合でのスポーツプレゼンテーション(会場演出)DJは、LDH MUSICのルーカス・バレンタイン氏が担当する。FIVBビーチバレーボールワールドツアー2019 4-star東京大会アンセム 「TSUNAGU」はもちろん、巧みな技術を用いたフェイントや、相手の意表をつくプレーによる得点を決めたチームを祝福するオリジナル楽曲「TRICK」、「RAINBOW」にも注目だ。
また、準決勝開始前(15:30頃)からは、大会アンバサダー・ラモス瑠偉氏とビーチサッカー界のレジェンド選手らによるフットバレーボールのエキシビションを行い、砂上で鍛え上げた華麗なパフォーマンスを披露する。
さらに準決勝終了後(21:30頃)からは、大会決勝戦前夜祭「Celebration of Final☆~ZENYA-SAI~」を開催。SPECIAL GUEST DJとしてEXILE MAKIDAI (PKCZ®)が大会のフィナーレに向けて会場の雰囲気を最高潮に高める。
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■日本の本戦出場選手コメント
石井美樹
「1勝もできなかったのは残念。ディグ(強打レシーブ)が上がった後のカバーや、最後までつなげることができなかった。勝つべくところを落としてしまった。他のチームと比べると、個々の力を今以上に発揮できないと上にいけない。自分たちは世界ランキング15位以内でのオリンピック出場枠獲得を狙っている。もっとレベルが高いところで戦うためには、自分たちのレベルを上げていかなければいけない」
村上めぐみ
「(今日の)アメリカ戦、私が多くブロックにいったのはスエット選手の攻撃は石井選手の方が拾えて、決定率が高いと思ったから。勝っていてもそのままいけなかったり、いつも1つリードされたりしてしまった。ギリギリついていっている状態で、スキルが足りない」
西堀健実
「攻撃の部分ではもっと手数を増やしていきたい。強打も必要だが、背が高い相手に対しては考えながら早めに判断して、有効な攻撃を見つけていきたい。そうすれば得意なところが決まらなくてもやりくりできる。パートナーとともに確立していきたい」
草野歩
「強打を打っていかないと勝てないというのは1試合目、2試合目で感じた。相手が強いとびびってしまい、スイングできていなかった。3試合目はとにかくスイングして自分がどれだけ通用するのか試したかった。しかし半分も決まらなかったので、ビデオを見て分析していきたい」
鈴木千代
「4-starの高いレベルで予選を勝ち上がって本戦に進めたことはよかったが、本戦では勝つことができなかった。ただたくさんの応援の中で、また応援してもらえるようなプレーは見せられたと思う。高さのあるチームに対して、相手の体力を奪ったり、細かいプレーができた部分もあった。トップチームと対戦できて良い勉強になった。技を盗んで今後に生かしていきたい」
坂口由里香
「世界のトップチームと対戦したことは今後の糧にはなるし、何をすべきかというのが明確になった大会となった。先手を取れたり、話し合った戦術で相手のミスを誘ったり、ディフェンスがはまったり、点数につながった面もあった。負けて悔しいが、世界のトップ対戦することで貴重な経験ができた」
溝江明香
「2セット目の途中で熱中症のようになってしまった。ハイレベルな大会でシードの高いチームと対戦して、セットを取れることもあった。ここでどうやったら戦えるかが分かったが、根本的な技術の足りなさが勝敗に繋がることも分かった。ただ世界で通じる部分もあったので、しっかりそこを詰めていきたいと感じる、収穫のあった大会だった」
橋本涼加
「1セット目もリードして取れるチャンスがあったので、そこで取れていたら精神的にも優位に立てたし、ゲームも変わったと思う。オリンピックテストイベントの大会だが、来年には私たちが1番強いと言えるようにこの反省を生かしたい」
西村晃一
「まだチームが出来上がっておらず、4-starの高いレベルでの戦いに対して準備が整っていない状況。何ひとついいものがなかった。ここまでできないとは想像していなかったので残念。どこのチームも高さ、技術もレベルが高い。このレベルのチームに勝っていくにはもっと正確さが必要」
柴田大助
「僕がレベルアップしないともっと勝てないと思う。日本だと通用するものが、ワールドツアーではまったく通用せず、自分の長所が出ない大会だった。練習でいくらできてもこのレベルのゲームでできないと意味はない」
白鳥勝浩
「最後の試合は残念だった。冷静に考えると僕らはチャレンジャーの立場なので、これが現実だと思う。これをしっかり受け止めることが大切で、この経験を生かすも殺すも自分たち次第だと思った。オリンピック1年前ということで、テレビをつければその話題、メディアの皆さんにも会場にたくさんきていただいているので、自然に意識している。1日1日、チャレンジを積み重ねて準備をしていきたい」
石島雄介
「今大会、レベルの高い試合をすることができて充実していた。こういう舞台でプレーできたのはよかった。自分たちはランキング100位くらいだが、昨日のゲームが展開できたことで勝つことを標準にすることは間違っていないと思った。これからは勝つイメージと勝つための練習をして試合に挑んでいきたい」
長谷川徳海
「試合内容は先週の3-starエドモントン大会と一緒だった。格上相手に1セット目を取りながら2、3セットを落とす。相手は試合巧者で出だしがうまくいかなかっただけだと思う。外からは勝てそうに見えたかもしれないが、フルセットのゲームは普通。勝てないのが日本のチームの現実。フィジカルの差はあるが、その相手に何をしなくてはいけないか、もっとチームで練る必要がある」
髙橋巧
「フルセットまでいったが悔しい。1勝はしたかった。これが4-star大会のレベルの高さだと思う。暑さで相手がきつそうにしていたが、こちらのサーブミスで気持ち的に楽にさせてしまった。やり損ねた。ただ昨日よりは落ち着いて点を取れたと思う。2セット目からサーブが入らなくなったり崩れていったりしたところが敗因だと思う」